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おまけ

1989年頃の話

 


 

この年、

昭和から平成に。

 

夜光貝の丸削り

何年か前、実家に帰ったら飾ってあった。

人生最初の貝細工

 

今から30年前、小学校4.5年の時の作品。

 

家族旅行で奄美に来た時に海岸で拾った夜光貝。

近くに焼けたサザエもあったのでBBQのあとだったのかな。

 

当時、『丸磨き』という知識があったかどうかは覚えていないけど、削ってみようと思った。(のだと思う)

 

バイス式手回しグラインダーを、近くのホームセンターで買ってきて、

粉が飛ばないよう貝に水をかけながら、

風呂場で一生懸命削っていたのを覚えている。

 

ペーパーがけをしていない所を見ると、『丸磨き』というよりは、

「全体を削ってみたい」、ということだったのかな。

でも、よくもまあここまで削ったもんだ。人力で

 

このころ、野山を駆け回るだけでなく、

鉱石や化石、土器なんかにも興味があった。

図鑑や、『世界の○○展』なんかでもらってきたパンフレットを、

食い入るように見ていた。

 

当時、特に興味があったもの。

今でもはっきり覚えている。

 

オパール

アンモナイト

黒曜石の矢尻

 

利根川・荒川水系、奥多摩、秩父。

知識ゼロの子供が足で歩き回った。

が、上記の三種類などはあるはずもなく、

僅かに石英や黄鉄鉱を含んだ石や、

梅花石っぽい石、土器の破片しか拾えなかった。

土器の破片は、都内の公園にたくさん落ちていた。

そもそも『石っ子』というほどでもないので、

いろいろ拾ってきては、庭に放り投げていたのを思い出す。

 

 

この記事を書きながら、

たった今、重要なことを思い出し始めた。

今思い返すと、拾ってきた物の中に

当時、二つの謎の石があったのを思い出した。

山や川で拾ったものではない。

どちらも、バイパス道路沿いの歩道。

 

 一つ目は、

 真っ黒で艶があり、見た目より軽く、僅かに油のにおいがした。

 たぶん石炭。

 当時もそんな気がしていた。

 

 問題は二つ目の石。

 

 黒い石を見つけた後、

意識しながら自転車で走っていると、

 バイパス沿いの植え込みの中で、それはすぐに見つかった。

 一辺が20cmほどで、緑色の結晶に覆われた、きれいな鉱石。

 比重もあり、明らかに人工物では無い。

 大通り沿いに見たこともない石。

 どう考えてもあり得ない状況の中、

 ワクワクとドキドキが入り混じりながら、

 急いで家に持ち帰ったのを覚えている。

 

ただ、

 

天然石の図鑑に載ってない。

 『世界の宝石展』のパンフレットに近いものがある。

 

一瞬、

 

「まさかエメラルドの原石では?」

 ・・・・そんなわけはない。

 

気になる特徴が一つあった。

 緑色の結晶部分、

僅かに繊維質にほぐれる。

 

 その瞬間、恐怖が頭をよぎる。

 触ってはいけないものだと直感した。

 その後どうしたかは、はっきり覚えてないが、

 多分どこかの山に捨ててきたと思う。

 当時、社会問題になっていたアスベスト。

 原石がどんな物なのかなんて、もちろん知らない。

 素手で触ると危険なのかどうかもわからない。

 

ただ、その時確かにそう思った。

 

 

今調べてみたらすぐに出てきた。

 蛇紋石系クリソタイル

アスベスト(石綿)の原料。

 

小学生が普通に道端で拾っていい物ではない。

恐らく、ダンプカーなどから落ちたものだろう。(石炭も)

 蛇紋石クリソタイル

日本では2004年まで使われていたらしい。

 

  

30年前は

  

アスベスト

(当時、ほぼすべての鉄骨鉄筋造りの建物で使用。

道端で原石採取可能)

 

ダイオキシン

(国内で一番初めに問題になった地域)

 

光化学スモッグ

(濃度によって小学校に色別の旗が立っていた)

 

河川の汚染度MAX

(風が吹くと泡が空高く舞っていた)

 

フィルター無しディーゼルエンジン全開

(バイパス沿いは朝から‥‥朝まで猛毒の排気ガス)

 

酸性雨

(二宮金次郎が融け始め、学校の踊り場下には酸性雨のつららがいっぱい)

 

全エリア喫煙

(たばこの吸えない場所は‥‥‥無かった)

 

飲酒運転

(取り締まりなんかしていたのかな?)

 

ごみのポイ捨て

(ごみの持ち帰りの習慣が無かった、特に大人がひどかった)

 

食品添加物

(舌が青くなる飴玉を何のためになめていたのだろうか)

 

 

今(2019年)と比べてみると、

想像できないくらい住み心地の悪い世界。

 

環境に配慮した取り組みと、

 

人としてのモラルの向上には

数えきれないほどの犠牲を払い

 

30年かけてようやくここまで来た。

 

 今後も、問題と改善を繰り返し、

 

今から30年後には、

 

さらに住み心地のいい世の中になっているといいな。

 

願わくば、

 

原発を選ばない賢さを身につけていてほしい。

 

≪手作り品について≫
●完成品のキズチェックはしていますが、わずかな傷が残ってしまう可能性があります。
商品到着直後、気になるキズを見つけた場合、無料で<磨き直し>を対応したいと思います。その場合の片道分の送料は、お客様のご負担となります。

●厳選した質の良い材料を使用していますが、天然素材のため、自然にできたくすみやヒビ、極わずかな虫喰い穴が残る可能性があります。
この場合、<磨き直し>では対応できませんので、 ご理解の上でご購入下さるようよろしくお願いします。

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